地歌舞伎のお仕事。垂井町曳山祭りの世界にふれて。 

2025.05.08

このゴールデンウィーク、岐阜県垂井町で行われた「曳山まつり」に参加させていただきました。

これまでにも地歌舞伎に関わるお仕事をする機会は何度かありましたが、曳山まつりは今回が初めて。

思っていた以上に奥深く、心に残る経験となりました。北徳 垂井曳山祭り 地歌舞伎①

地歌舞伎は、地域に根差した庶民のための歌舞伎。日本舞踊ではあまり目にすることのない演目も多く、学びの連続。今回、舞台に立つ子どもたちの姿から多くを学ばせていただきました。

その地歌舞伎が演じられるのが、「曳山(ひきやま)」という美しい山車の上。曳山まつりでは、この舞台で町内の小学生男子が主役となって歌舞伎を披露します。

北徳 垂井曳山祭り 地歌舞伎 八重垣神社 北徳 垂井曳山祭り 地歌舞伎

今回曳山まつりならではのたくさんのしきたりがあることを知りました。

記録のために載せておきたいと思います。

主な決まりごと:

🔹 曳山に上がるのは小学生の男の子のみ

芸児 (出演者)は町内の男子児童に限定。女の子や女性は曳山には立ち入れません(女人禁制)。

🔹 祭り期間中は地面に足をつけてはいけない

芸児は、神に仕える“神聖な存在”とされ、祭りの3日間、地面に一切足をつけてはいけない決まりがあります。

移動の際は、大人が抱えて運びます。

🔹 自分でご飯を食べてはいけない

食事は必ず他人に食べさせてもらう必要があり、自分で食べたり、何かを持ったりすることも控えられています。

こうして見ると、子どもたちはただ楽しく舞台に立っているように見えて、実はとても厳格なしきたりの中で、神聖な存在としての役割を果たしているのです。

垂井曳山祭り 地歌舞伎

期間中、選ばれた子供たち(芸児)は半月以上も学校を公休しお芝居、踊りの練習に励みます。

今回スタッフがお手伝いさせていただいた舞台裏の子どもたちは、とっても元気いっぱい。その無邪気さとは裏腹に、一人ひとりが芸児としての自覚をしっかり持ち、しきたりを守りながら役に取り組む姿が印象的でした。

芸児一人に付く世話役のお兄さんたち(歴代の芸児)もまた、

ふとした瞬間にすぐに気が付き、サポートに入る場面、毎食決められた食事を励ましながら一口ずつ食べさせている様子、辛さ厳しさを経験しているからこそ、本番で緊張せずに力を出しきれるよう、付きっ切りでサポートする姿がたくましかったです。

 

垂井曳山祭り 地歌舞伎

垂井曳山祭り 地歌舞伎 垂井曳山祭り 地歌舞伎

そんなこんなを目の当たりにして、曳山の上でスポットライトを浴びながら堂々と演じる子どもたちの姿は、何よりもまぶしく、尊いものでした。
北徳 垂井曳山祭り 地歌舞伎 北徳 垂井曳山祭り 地歌舞伎

伝統をつなぐということ。

日本舞踊の世界、伝統芸能すべてもちろんですが、

今回の曳山まつり、子供歌舞伎もまた、地域の人たちが代々受け継いできた誇りと信仰、そして情熱が息づいていました。

子どもたちを支える大人たち、舞台の準備をする人たち、そして観に来てくださる町の皆さん——。すべての人の思いがひとつになって作り上げるお祭りでした。

今回、化粧、着付でお手伝いさせていただいたスタッフも皆様にとてもお世話になりました。

このようなかけがえのない文化に関わることができたことに、心から感謝しています。
また、成長した子どもたちに再会できることを楽しみにしています。

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