「衣裳」へのこだわり

2020.07.30

皆さま、「衣裳」という漢字を使っている会社と「衣装」の漢字を使っている会社があることをご存知ですか?

 

私なりの解釈もありますが、大きく2つの意味での解釈があります。

 

まず、元々は「衣裳」という漢字が使われておりました。
ですが、第二次世界大戦後のまだ日本がGHQの支配下にあった頃の常用漢字改定に於いて、「裳」という漢字が外されて、その時代背景にも適した「装う」という漢字が用いられ、「衣裳」→「衣装」と変わりました。その為、その後、日常的に「衣裳」という漢字が用いられることはなくなりました。

現在、日本のほとんどの衣装屋は戦後に誕生した企業(衣装店)ですので、当然「衣装」という漢字を用います。

ですが、私共北徳を含めて、戦前から営業していた衣裳店はその歴史に敬意を表する意味も込めて、創業当時から使っていた「衣裳」にこだわりをもっている、というのが一つの解釈です。

 

そしてもう一つ、そもそも「衣裳」は上半身に身につける「衣(きぬ)」と、下半身に身につける「裳(も)」を繋げて「衣裳(きぬも)」とされ誕生したもので、室町時代以前は女性も今のような和装の姿ではなく、袴のような衣服をつけていたこともあり、その漢字が使われていたと言えます。
私共北徳のような、舞台衣裳を扱う衣裳屋は、そんな「衣裳(きぬも)」の時代の衣裳も扱っており、「衣裳」にこだわりをもっているという理由です。

 

衣裳屋が日本で誕生したのは、江戸末期頃と言われております。
我が社もその時代に生まれた、日本で最も歴史のある衣裳屋として、これからも「衣裳」に誇りとこだわりを持って歩んで参りたいと存じます。

 

(株)北徳 代表 鎌田啓友記

 

 

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